ロードバイクの価格ですが、下は10万円未満のモデルから、上は100万円を超えるモデルまで、実に幅広いですよね。
価格差によって何が違うのか?
高価なロードバイクは高いの?
結局どの価格帯がいいの?
などなど、疑問だらけですよね。
そこでこの記事では、
- ロードバイクの価格相場
- ロードバイクの価格差が生まれる要因
- ロードバイクの価格差によって乗り味がどう違うのか
- ロードバイク初心者にオススメの価格帯
について紹介していきますので、参考にしていただければと思います。
Contents
ロードバイクの価格相場
ロードバイクはシティサイクルと比較すると、驚くほど高価な自転車です。
しかも、ロードバイクの価格帯は実に幅広く、
- 入門向けバイクで10万円前後
- 安価なカーボンバイクで20万円台前半
- アマチュアレースでも30万円以上のバイクは当たり前
- プロに供給されるバイクともなると100万円以上
となっており、驚くほど高価で、価格差についても大きな開きがあります。
これらの価格差が生まれる要因や価格差による乗り味の違いなどについて、以下で紹介していきます。
ロードバイクの価格差が生まれる要因
まずは、ロードバイクの価格差が生まれる要因について紹介していきます。
価格差が生まれる要因① フレームの素材や重量
ロードバイクの価格差が生まれる主な要因として、『フレームの素材や重量』が挙げられます。
ロードバイクのフレームを構成する主な素材は
- アルミ
- カーボン
- クロモリ
となっており、価格は一般的に カーボン > アルミ、クロモリ の順に高価になっていきます。
つまり、フレームがカーボン素材の車体は比較的高価(約20万円以上)で、アルミやクロモリ素材が使用された車体であれば、安価(10万円台前半)な価格で購入することができます。
次に、フレームの重量についてですが、一般的に カーボン > アルミ > クロモリ の順に軽くなります。
ロードバイクの世界では『軽さは正義』ともいわれています。
そのため、軽量なカーボンフレームはアルミやクロモリフレームと比較して高価になるというわけです。
もちろん、高価なアルミフレームと安価なカーボンフレームを比較すると、高価なアルミフレームの方が軽量という場合もありますが、一般的にはカーボンフレームの方が軽量で高価ということになります。
価格差が生まれる要因② コストパフォーマンス
ロードバイクの価格差が生まれる要因の2つ目として、『コストパフォーマンス』による差が挙げられます。
どういうことかと言いますと、メーカーによって『コストパフォーマンスに優れたメーカー』と『そうでないメーカー』というのが存在します。
例えば、アルミフレームでメインコンポーネントが105というバイクが2台あったとして、一方は完成車価格18万円、他方は完成車価格22万円という価格だったとします。
同じフレーム素材、同じグレードのコンポーネントを採用しているにもかかわらず、この4万円の差はどこから生まれるのか不思議ですよね。
これには様々な要因がありますが、要因の一つとして、コストパフォーマンスによる差が挙げられます。
例えば、ヨーロッパブランドで本国の自社工場でフレームの生産などを全て行う場合と、設計や開発は本国で行い、製造をアジアなどの賃金の安い国で委託生産を行った場合では、当然、後者の方がリーズナブルな価格でユーザーに提供することができますよね。
コンポーネントが上位グレードにも関わらず価格が安い車体は、他のパーツで価格が抑えられているケースもありますが、そのような車体は一般的にコストパフォーマンスに優れていると言っていいかと思います。
ロードバイクの価格差によって乗り味がどう違うのか
ロードバイクの価格差によって乗り味は変わってきます。
その違いについて紹介します。
その1 疲れやすさ
主にフレームの差によるところですが、入門向けの安価な車体と30万円前後のミドルクラスの車体を比較すると、『疲れやすさ』が違ってきます。
入門向けバイクといえば、アルミフレーム(フォークのみカーボン)で、ミドルクラスのバイクはカーボンが一般的です。
アルミフレームは剛性に優れているメリットがありますが、乗り心地が固く、振動がダイレクトに伝わるため、長時間乗り続けると疲れやすいというデメリットがあります。
一方で、カーボンフレームはアルミフレームに比べて振動吸収性に優れており、長時間ライドに向いていると言われています。
もちろん、アルミフレームにも振動吸収に優れたモデルもありますが、やはり長時間乗ることを想定するならカーボンフレームに軍配が上がるかと思います。
その2 操作性能
コンポーネントがClarisなどの入門向けバイクと105以上のミドルクラスのバイクを比較すると、『操作性能』に差があります。
主に変速性能の差になりますが、上位コンポーネントを採用した車体は変速がスムーズで、ほとんど力を入れずに変速することが可能です。
もちろん、Clarisでも普通に変速することは可能ですが、上位グレードのコンポーネントと比較すると、変速する際の滑らかさに欠けます。
特に、Clarisなどの下位グレードのコンポーネントの場合、フロントギアをインナーからアウターに変速する際、変速レバーを強く押さなければならないため、ストレスを感じます。
また、ブレーキ性能にも差があります。
下位グレードのコンポーネントは、ブレーキレバーの引き具合によってスピードをコントロールすることが難しいため、ダウンヒル時などではブレーキレバーを強く握らなければならず、指が疲れてしまいます。
ロングライドなどの長時間ライドでは、小さなストレスが積み重なって疲労へと変わります。
上位グレードのコンポーネントにすると、操作性能が優れているため、長時間ライドが楽になります。
おまけ ロードバイクの価格と速さは比例しない
ロードバイク初心者の方であれば誰もが抱く疑問だと思いますが、ロードバイクの価格と速さは比例しません。
“ハイクラスモデルになればなるほど速い”と勘違いされている方が時々おられますが、そうではありません。
もちろん、高価な自転車はフレームやパーツが高性能なので、速度を出しやすい構造になっていますが、想像ほど速くは走れません。
例えば、ある人が10万円の自転車に乗って、平均巡航速度が25㎞/hだったとします。
では、同じ人が30万円の自転車に乗り換えて、平均巡航速度が75㎞/hになるのかと言われたら、そんな単純な話にはなりません。
せいぜい1~2㎞/hの違いだと思います。
私は、約10万円のアルミバイクと30万円超えのカーボンバイクを所有していますが、感覚としてはこんな感じです。
つまり、価格と速さ(性能)は比例しないということです。
ハイクラスモデルになればなるほど、価格の上昇に対して性能面の上昇は鈍くなります。
ロードバイクの世界は、わずか数グラムの軽量化に、万単位のお金がかかるのが当たり前です。
この差がどうでもいいとお考えなら、高価なロードバイクはオススメしません。
ロードバイク初心者にオススメの価格帯
では、ロードバイク初心者の方が、最初の一台目として購入するのにオススメな価格帯について紹介します。
通勤・通学・ポタリング目的なら10~15万円の価格がオススメ
通勤・通学、週末のポタリングなどがメインであれば、10~15万円程度の価格帯がオススメです。
通勤や通学で使用するなら、屋外の駐輪場に長時間駐輪せざる負えない場合もあるでしょう。
常に自転車のそばにいられるわけではないことを考えると、あまり高価な車体はオススメできません。
倒されたりしても許容できる価格帯ということで入門向けバイクがオススメです。
入門向けバイクであれば、割り切って乗ることができるので精神的に楽です。
20万円以上の価格帯になるとカーボンフレームがメインとなり、コンポーネントにしても105以上の比較的上位クラスのグレードになります。
盗難リスクなどを考慮しても、この用途ではオススメできません。
ロングライド・レース目的なら20万円台の価格がオススメ
ロードバイクを本格的にスポーツとして楽しみたいなら、アルミフレームよりも、疲労軽減効果があるカーボンフレームがオススメです。
そうなると、オススメの価格帯は20万円台ということになります。
20万円以上の価格帯になると、10万円台の価格帯よりも種類が豊富になり、選択肢が大幅に広がるほか、コンポーネントのグレードについてもSHIMANOの105が採用されたモデルが登場し、ロングライドやレース時の快適性を向上させます。
もちろん予算が潤沢にあれば、30万円以上のミドルクラスをいきなり購入してもいいですが、初めの一台であれば20万円台の安価なカーボンフレームを購入して、二台目としてミドルクラス以上のモデルを購入した方が違いを体感できるのでオススメです。
まとめ
ロードバイクの価格は実に幅広いです。
価格差の要因や価格による違いを理解すると、自分に合った価格帯のロードバイクが見えてくるかと思いますので、参考にしていただければと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました<(_ _)>